大学校長特別講座「おもしろ理数科」(第4回)開催

奥田孝一大学校長が、学生に難しくない理数科的なお話をする特別講座「おもしろ理数科」。今回より参加の1名を含め、7名の学生の参加を得て、第4回目を開催しました。

1 開催日時

令和3年9月28日(火) 16:15〜17:00

2 開催場所

兵庫県立但馬技術大学校 本館2階 センター教室2

3 講師

兵庫県立但馬技術大学校 大学校長 奥田孝一

4 講座の様子

前回の復習となる統計の概念の説明から、講座がスタートです。

 まずは、データを収集して、数値化します。そして、その特徴を見つけるための数値が平均値、分散(標準偏差)、最大値&最小値などで、特徴パラメータと呼ばれます。

  

 次に、ある薬に、治癒効果があるかどうかを調査することとした場合、薬が効くかどうかは、人によって違ってくる。効く人もいれば、効かない人もいる。100人に試してみたところ、80人に効果があった。その場合、80%の効果があるといえるかどうかと言うと、少し違う。もし、100万人に試してみたら、20万人にしか、効かないかもしれない。これが統計的理論。効果があるかどうか、合理性があるのか、ないのかを判断すること。

  

 サイコロを転がしてみると、1が出る確率は1/6。でも、仮に6回、サイコロを振ってみても、必ず1回、出るとは限らない。ただ、1,000回など、たくさん、サイコロを振れば、1/6に近くなる。これが大数の法則。生命保険料の料金を決めるのも確率。あと何年、生存するかを踏まえて、料金を決めている。なので、データが大事。データを集めるために、この世の中には、多くのアンケート調査も準備されている。

  

 今度は、誤差のおなはし。10人の学生が金属の棒を20mmの太さまで削るとした場合、必ず誤差は生じる。すべてがピッタリ20mmになることはない。±0.05mm程度の誤差が生じるのはやむを得ない。そのため、金属を削る場合、必ず許容誤差というものが設定されている。これが品質管理の技術と呼ばれるもので、アメリカから日本に入って来た。これを発展させることで、日本の品質管理はトップの水準になっている。

  

次回は10月26日(火)に開催します。是非、ご参加ください。

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